イギリスで徒然草(旧・ランカスター日記)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

「参加費のみ」のワークショップ

ランカスター大学の言語学部の中で、
もっとも強い一派のひとつがコーパス言語学です。

2007年11月から、イギリス内のコーパス言語学の強い大学が連合して
コーパス言語学応用研究トレーニングプログラムCLARET
(Corpus Linguistics Advanced Research Education and Training )
というのが立ち上げられました。

参加大学は、

・バーミンガム
・ランカスター
・リバプール
・ノッティンガム
・レディング

と、そりゃもう!錚々たる顔ぶれです。

年5回、それぞれの大学で1泊2日のワークショップが行われ、
その大学の教員たち(超著名人ばかり)の講義や研究発表を聞いたり
実際のツール(既存のものや開発中のもの)を使って
トレーニングをしたりします。

私は、前回のノッティンガム大学開催のものと、
今日から始まる今回のランカスター大学開催のものに
出席しています。



しかもこのワークショップ、何がすごいって、
出席するのに必要なのが
真の意味で参加費のみなんです。


どういうことかといいますと・・・

参加費を払いますよね。
上記5つの参加大学の学生は10ポンド、約2000円強(今の為替で)。
それ以外の学生は40ポンド、約8000円強。

それ以外のお金は、すべてCLARET側が負担してくれるのです!
つまり、交通費(旅費)と宿泊費を!



イギリスの田舎の学生をしていて何が一番フトコロに痛いかって、
そりゃ学会やワークショップに出るための交通費(電車賃)と
宿泊費ですよ!
イギリス、宿泊費高いし!

交通費は、前回のノッティンガムに行ったときは往復で6000円くらいしました。
ノッティンガム市内のバス交通費も含めると6500円くらい。

宿泊費は、ノッティンガム大学が手配してくれた、学生寮の空き部屋に
一泊しただけで自分で払っていないのでわかりませんが、
ランカスター大学で同じことをしようと思ったら一泊8000円はします。

つまり、自腹で行ったら、交通費・宿泊費・参加費で1万9000円の出費です。
それが参加費だけで、しかも私はランカスターの学生なので
2000円で済むわけです。

しかも、著名な先生方や他の大学の分野が近い人と会えたりする
貴重な機会なので、このプログラムは大人気です。
当たり前ですね。

しかし、定員は毎回30名。
なので、当然参加するには選考があります。
「なぜ今回のワークショップに参加したいのか、自分の研究とどのような関連性があるか」を
きちんと書いて提出しなくてはなりません。

とりあえず、蘭華は「行きたい!!」と思っていた
前回と今回のワークショップに無事出られることになったので
万々歳です♪


日本では到底ありえなかった規模のプログラムなので
最初、参加費以外はすべて無料と聞いたときは
まともに信じられなかったほどです。

こうしたプログラムがほとんどないのは無理もありません、
毎回30名に2万円程度ずつ払っていたら、年5回で300万円の出費です。
それに、昼食やディナー(ワイン付き)までCLARET持ちですから
年間500万円は必要という計算になります。
しかし、これでさえ講義をしてくれる教員たちへの支払を抜いての計算ですから、
空恐ろしいですね・・・。

この空恐ろしい、学生にとっては心底ありがたいシステムを
可能にしているのは、英国リサーチカウンシルからの予算です。
しかも、「このような研究をする」というのではなく、
このようなワークショップを学生のために開催する」という計画に対して
与えられた予算
というところが、英国の研究に対する
フトコロの深さを感じさせます。

現在のイギリスは、知性、教育くらいしか売るものがないから、と考えれば
そう驚くことでもないのかもしれないけれど。
生活面やシステム面では「うおぉぉ日本を見習え!!」ということ満載の国ですが、
いや、本当に、研究環境はすごいなぁといつも思います。

難しいだろうけれど、日本にも、
役に立って、かつ学生のフトコロに優しいワークショップが
もっとたくさん開催される日が来るといいなぁ。
「学生の教育」名目で下りる予算が出てくるといいなぁ。
ということをつらつらと思いつつ。

行ってきます!


PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。