イギリスで徒然草(旧・ランカスター日記)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

電子化の進む英国の大学

こちらの大学に来て感じたのが、
「ものすごく電子化が進んでいる」
ということです。

図書館のオンラインジャーナルデータベースへのアクセスをはじめ、
それを利用した論文のダウンロード、
自分が今借りている本のリスト、
貸し出し中の本のリクエスト、
他大図書館との相互貸し出しの申し込み、
自分が登録している授業のリストやそれぞれのページ(授業の資料が置いてある)、
学部が開催するPhD学生用の様々なトレーニングコースの説明や登録、
自分の研究の足跡を書き留めておくサイト(これは指導教員と共有できる)、
多岐にわたる研究会の日程と発表内容、
ブログ、学内求人情報、掲示板…

とにかく、大学内で行われている活動に関する
ほとんどの情報が、部屋から手に入ります。

すごいのは、オンラインジャーナルデータベースには、キャンパス外からでも
学内のIDとパスワードを入れればアクセスでき、論文のダウンロードも
印刷も自由にできるところです。
ちなみに、オンラインジャーナルデータベースとは、
学内図書館が外部電子図書館にお金を払い、
外部電子図書館が「じゃああなたの大学には
この論文雑誌の何年何号から自由に読めるように
ライセンスをあげます」と契約するものです。
外部の機構なのに、しかもキャンパス外から
アクセスできるなんて、本当にすごいことです。

そしてこれらがすべて1つのIDとパスワードで利用できます。
ものすごい連携プレーです。


これらを可能にしているのが、

1.お金がある
2.学生の権利が意識されている

という2つの要素だと思います。


1.お金があるのは、もちろん学費が高いから…
といっても、イギリス国内の学生は年間70万くらいですが
その分、留学生からものすごい額のお金を取ります。

そして、留学生の中でも、私のような、EU圏外からの留学生が
一番多く学費を払わされます。
EU圏内からの留学生なら年間100万~140万くらいで済むものが
圏外だと年間200万を超えます。文系なのにですよ(=まだ安いほう)。

そんな法外な値段でも、やはり学問が進んでいるから勉強したいという留学生が
後を絶たないので、やっていけるのですね。
また、自国の学生に対する教育費を安く抑えておかないと
ヨーロッパは人の移動が比較的柔軟にできますから、
人材流出が進んでしまうというのもあるでしょう。

日本人でイギリスに留学したい!!と思うと
ほんとうにお金が必要なので苦労しますし、
あまりにも高いので憤りさえ感じますが
その分、やはり大金を持ってきてくれる人ということで
資金さえしっかりしていれば入学選考はかなり有利だという話です。

そして、ランカスターだけでなく、イギリスの大学には
EU圏外からの留学生がかなり多くいます。
特に、インドと中国は多いです。
その人たちがそれだけお金を払っているのだから、
それなりのサービス、環境が整っていなければ
クレームをつけられて当然です。

なので、大学側はすごく学生の満足度を気にしています。
満足度が低ければ、自国の優秀な学生も集まらないし
ましてや留学生も来ないので、資金繰りに困るというのが
あるでしょう。
こうして、2.の「学生の権利が意識されている」という
ことにつながっているのでしょうね。

こちらに来て、「うわあ、こんなことまで大学側がお膳立て
してくれるんだ」と感心することが多いです。

日本だったら細々と自学自習するか、
先輩のツテを頼って習うような技能の講習会や、
先輩のいろんな経験談に触れる機会も
すべて大学が公式に開催してくれます。
しかも、申し込みさえすれば、お金は所属している学部が
出してくれるので学生は何も心配することはありません。

とにかく親切です。
日本から来ると過保護のようにも見えますが、
やっぱり大学側がやってくれるに越したことはないですよね。
修士課程の人はそれが単位になったりしますし。
日本だったら、誰か身近に教えてくれる人がいなければ
ずっと盲目のままですから。

どれだけ情報が溢れていても、わからないことは出てくるし
実際に出向いて交流したり学習するのは自分なので
機会を与えてくれるという意味で、
このような環境が整っているのは素晴らしいことだと思います。

ただ、日本の大学がこれを組織的に行うには、
予算トップ5くらいにいなくては絶対にお金が足りないでしょう。
今の在り方にプラスする形で改善できるとすれば、
卒業生のネットワークを強化し、定期的に彼らを招いて
短期のワークショップを大学側が開いていく、という感じでしょうか。
もちろん、単位に組み込める形で。

私が日本で通っていた大学は、小規模な国立大学法人で
あまりお金がない認識がありましたが、
それでも誰も知らないだけでいろいろなサービスや機能はありましたから
それを周知していく活動も不可欠です。
そして学生側としても、「こういうサービスはないのかな?」と
探したり訴えたり、アンテナを張っておく姿勢が必要かなと思います。

がんばろう日本!!

私はとりあえずここにいる間は、権利を思いっきり意識して
行使します!

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

素晴らしい!

その設備も素晴らしいけど、
整えられたものを使って学んでいこうと言う
蘭華栖太ちゃんの意識と心意気が素晴らしい!
強く輝いているのが文章から感じられるぞ!

紗羅 | URL | 2007年10月21日(Sun)01:06 [EDIT]


紗羅さん、ただいま権利意識に凝り固まっております(笑)
高いお金がかかってるから、元を取らなきゃ!!っていう貧乏根性とも言いますが…

ランカスタ | URL | 2007年10月22日(Mon)21:12 [EDIT]


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。